若きウェルテルの悩み - 読了 [学問]
若くないCaelumにも悩みはあるのだ(゜д゜)
これまた去年の夏ごろに読み終えたのですが、ようやくの感想文でございます。
まだしっかりと内容を覚えているあたり、いわゆる「印象に残る本」であったことは
間違いの無いところでございましょう。
「若きウェルテルの悩み」は文庫サイズで185頁の中編小説。
著者はヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ。その名はどなたもご存知でしょう。
この小説は、書簡体という一風変わった形式で綴られています。
いや、実はこれも割とポピュラーな(作品数の多い)形式であるのかもしれませんけれど
読書経験の浅い僕にとっては、ユニークな形式でございました('w`)
こういった形式の文章は初めてでしたので、読み慣れないうちは大変でした。
なんといっても、相手の無い会話…いや、相手はあるのですが、自分(小説の語り手)からの
返信は一切掲載されませんので、文章からは物語りの片側しか知る事が出来ません。
このため、実際にウェルテルの友人、もしくは語り手の関係者となったつもりで読まないと
全く意味がわからないのです。そういう意味では、小説を読みなれた方向けの作品ですね。
では、内容に触れてゆくとしましょう。
主人公のウェルテルは良い家柄のお坊ちゃんで、いわゆる「将来を約束された若者」です。
それでまぁ、人生勉強だとかなんだと言ってフラフラと諸国漫遊を楽しんでいるらしいのですが
ある時訪れた自然美しい土地で、世にも美しい女性と出会います。
その女性、シャルロッテは容姿端麗のみならず、朗らかで、それでいて優雅で、なんというか
出会ったら誰もが惚れてしまうような、そんな心身共にとても美しい女性だったわけです。
そりゃもう、ウェルテル君も目がハートになるぐらい大興奮ですよ(゜д゜)
しかし、シャルロッテには恐ろしい秘密があったのです!!
つづく
はい、シャルロッテの秘密とは「婚約者がいる」ということでございます。
別に秘密でもないことなのですが、最初はシャルロッテも隠そうとしているフシがありニントモ。
そうと知ってもウェルテル君はシャルロッテの事が気になって気になって、あの手この手を使い
彼女に近づこうと試みるわけです。若過ぎるぜ。
幸いなことに、婚約者のアルベルトは今は別の土地におります。
このため、恋心を抑えて友人として接する限りにおいては、シャルロッテに警戒されることもなく
快い友人であることができました。もしもアルベルトがここに居たら、彼の気持ちは即座に見抜かれ
門前払いだったでしょう。いや、本当はその方が良かったのですが。
甲斐あって、シャルロッテの弟や妹にも懐かれ、シャルロッテにも良く思われることができました。
あぁ、なんだかいい雰囲気になってきてしまったぞ…誰か、誰か止めてやってくれ!
しかし!ここで颯爽とアルベルトが登場します(゜д゜)
一時はどうなることかと思いましたが、ヒーローはギリギリのタイミングでやってくるものなのです!
その後はアレヤコレヤとありまして、結局ウェルテル君はこの土地を去ります。
それがいいよ、君のためにも。
新しい土地で高貴な仕事に就き、全てを忘れ仕事に没頭しようと試みるウェルテル君でしたが
人間関係のゴタゴタに嫌気が差して新しい土地を去ります。
そして向かった先は…シャルロッテの住まうあの土地です。お前という奴はどこまで…
この後、お話はクライマックスへ向けて急展開を迎えます。
シャルロッテとウェルテルの恋の行方は?誠実なアルベルトに幸せは訪れるの?
続きは本屋さんで!!
これまた去年の夏ごろに読み終えたのですが、ようやくの感想文でございます。
まだしっかりと内容を覚えているあたり、いわゆる「印象に残る本」であったことは
間違いの無いところでございましょう。
「若きウェルテルの悩み」は文庫サイズで185頁の中編小説。
著者はヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ。その名はどなたもご存知でしょう。
この小説は、書簡体という一風変わった形式で綴られています。
いや、実はこれも割とポピュラーな(作品数の多い)形式であるのかもしれませんけれど
読書経験の浅い僕にとっては、ユニークな形式でございました('w`)
こういった形式の文章は初めてでしたので、読み慣れないうちは大変でした。
なんといっても、相手の無い会話…いや、相手はあるのですが、自分(小説の語り手)からの
返信は一切掲載されませんので、文章からは物語りの片側しか知る事が出来ません。
このため、実際にウェルテルの友人、もしくは語り手の関係者となったつもりで読まないと
全く意味がわからないのです。そういう意味では、小説を読みなれた方向けの作品ですね。
では、内容に触れてゆくとしましょう。
主人公のウェルテルは良い家柄のお坊ちゃんで、いわゆる「将来を約束された若者」です。
それでまぁ、人生勉強だとかなんだと言ってフラフラと諸国漫遊を楽しんでいるらしいのですが
ある時訪れた自然美しい土地で、世にも美しい女性と出会います。
その女性、シャルロッテは容姿端麗のみならず、朗らかで、それでいて優雅で、なんというか
出会ったら誰もが惚れてしまうような、そんな心身共にとても美しい女性だったわけです。
そりゃもう、ウェルテル君も目がハートになるぐらい大興奮ですよ(゜д゜)
しかし、シャルロッテには恐ろしい秘密があったのです!!
つづく
はい、シャルロッテの秘密とは「婚約者がいる」ということでございます。
別に秘密でもないことなのですが、最初はシャルロッテも隠そうとしているフシがありニントモ。
そうと知ってもウェルテル君はシャルロッテの事が気になって気になって、あの手この手を使い
彼女に近づこうと試みるわけです。若過ぎるぜ。
幸いなことに、婚約者のアルベルトは今は別の土地におります。
このため、恋心を抑えて友人として接する限りにおいては、シャルロッテに警戒されることもなく
快い友人であることができました。もしもアルベルトがここに居たら、彼の気持ちは即座に見抜かれ
門前払いだったでしょう。いや、本当はその方が良かったのですが。
甲斐あって、シャルロッテの弟や妹にも懐かれ、シャルロッテにも良く思われることができました。
あぁ、なんだかいい雰囲気になってきてしまったぞ…誰か、誰か止めてやってくれ!
しかし!ここで颯爽とアルベルトが登場します(゜д゜)
一時はどうなることかと思いましたが、ヒーローはギリギリのタイミングでやってくるものなのです!
その後はアレヤコレヤとありまして、結局ウェルテル君はこの土地を去ります。
それがいいよ、君のためにも。
新しい土地で高貴な仕事に就き、全てを忘れ仕事に没頭しようと試みるウェルテル君でしたが
人間関係のゴタゴタに嫌気が差して新しい土地を去ります。
そして向かった先は…シャルロッテの住まうあの土地です。お前という奴はどこまで…
この後、お話はクライマックスへ向けて急展開を迎えます。
シャルロッテとウェルテルの恋の行方は?誠実なアルベルトに幸せは訪れるの?
続きは本屋さんで!!
ゲーテはとても美しいですよね。
ただ…私はあまり内容を記憶してなかった。うーん、あまり好きじゃ無かったのかな。
多分小学生位で初めて読んだのかも。
ゲーテの言葉はやっぱり美しいと昨日読み返して改めて思いましたが、ウェルテルは、自己愛に生きた方って感じかなぁ。
女性と男性の恋愛観の違いかな。
別れる?振られる?かなぁ…。
女性はあまりこんな行動をしないので、理解し辛いかな。
シャルロッテがかわいそう。本当に怒りを覚える。
結局最後まで愛してたのは、自分だけなんじゃないかなぁ。
読書感想は楽しいです。
人それぞれに感じる事が違ってワクワクします。
by そら (2013-05-23 22:48)
せんせありがとう!
めっちゃ嬉しかったわ。やっぱりせんせやぁ…!ありがとう。
ほんでな、本って面白いなぁ。小説やろ?
悩みを小説にするんやな。虫になったりいそがしいな。
うちは読んだ事無いねんけど、教えてもらった。
めっちゃ激論になってたけどな、多分な、多分やけど、女子受けはせーへんな。
ほんでなモテ系の子はな、めっちゃ怒んねん。
せーかくの良い方のモテ系な。
うちは経験ないけどな、モテる子もな、かわいそうやねん。
ほんでな、うちが最近読んだ本は車輪の下やで。
面接のコツの一つやねんて。
by レンジ (2013-05-24 18:44)
こんばんは、アルベルト派Caelumです('w`)
>>そらちゃん
ウェルテル君はなんというか、良くも悪くも恋の虜なのだと感じた。
なんというか、相手を愛することというのは相手を思いやることであって
自分の願望をただただぶつけるのは愛ではないのだと思う。
シャルロッテに対する思いはやはり「恋」であって「愛」ではなかった。
恋から始まり、やがて相手を知る中で深く想い、愛するようになる。
それが人の歩むべき成長の道程なのだと思うのだけれど、彼については
どうにもそこまで達しないままクライマックスを迎えてしまったように思う。
結局彼は自分の気持ちに素直に従い、シャルロッテを不幸にしてしまった。
自分は耐えて相手の幸せを祈ろう、そう考えられなかったのか。
それは一見、自己犠牲のようであるけど、相手の幸せを祈るという自分自身の
願いを叶えるための努力であり、犠牲とは対極のものであるはず。
この物語が10年後の出来事なら、もっと違った結末があったかもしれないけれど
この時の彼はまだまだ未熟だったのだろうなぁ…
話は変わるけれど、昨今のテレビドラマは殺人、不倫をテーマにした作品が多い。
それはそういったものが視聴者に好まれるからであって、つまりはテレビを見る
人々の興味がそれらのものに集まっているということなのだと思う。
反面教師としてそこから学ぶのであれば良いけれど、大半はそうではないし
それどころか、そういったものを賛美する風潮さえある。
(さすがに殺しを賛美することはないけど、不倫は賛美されることが多々ある)
形は違えど、ウェルテル君と同じものを感じてしまう。
自己の欲望を満たすため、また享楽にのみ生きるのが現代人のあり方であるなら
僕は古い人間でいいや。と、思った。
なんか良くわからない事を書いてしまった('`)
by Caelum (2013-05-25 20:50)
>>レンジちゃん
レンジちゃんもありがとう(´ω`)
この本はねぇ、ゲーテの実体験を元に書かれているんだ。
だからこの悩みはゲーテの悩み、つまり小説というよりは日記なのかな。
もちろん、物語として脚色はされているんだけどネ。
>女子受け
僕は思春期ごろまでの女の子には受けるかなぁ…と思った。
恋に恋するお年頃というやつかな、やはりその年代は恋というもの自体を
神聖視するものだから、その悩みに悶え苦しみ、自らの手で結論を出した
彼の行動に共感する子も少なくはなかろうと。
あ、でもこの場合は主人公が男で相手が女だからダメかもしれないな…
主人公が女で相手が男であれば、共感する女の子の方が多いかな。
どちらにしても、その時期を通り過ぎれば嫌悪感を抱くようになるのでは
ないだろうか。人を思いやり、自分を抑える術を知れば、自然と彼の行動が
身勝手なものであると理解できるようになる。
この本は、少年期の苦い思い出を振り返り、今を見直すきっかけになる
青年向けの教科書であると言えるのかもしれないなぁ。
少なくとも、僕の解釈では。他の解釈では全く別物になると思うけれど。
>モテる子もな、かわいそうやねん
なるほど、確かに好きでモテているわけではないのだからなぁ…
周りの人が好いてくれるのは嬉しいことだけど、それによって気を使う事も
増えるだろうし、大変そうだ('`)
>車輪の下
お、ヘルマン・ヘッセですな。
超有名作品だよね、タイトルは知っているんだけど読んだことは無い…
同著者の「少年の日の思い出」は中学校だか小学校だかで習ったよ。
もう20年近くも前になるのか…まさに少年の日の思い出だ('w`)
by Caelum (2013-05-25 21:13)
こんばんは。
出遅れてしまいました。
もうもう、彼女の話しが面白過ぎてw
万華鏡の話し最高でした。さすがはせんせとみんなで大笑いです!
私は好きなんですよね。
こんなに愛されるのは、幸せだと思ったんですけど。
一生に一度ここまで愛されるのは、憧れるかな?
だから、彼女が怒るのが理解出来なくて…。
私にとっては女の子の理想って思ったんですよね。
人の感想を聞くって楽しいですね。
「恋愛バイブル」ってみんな思ってると、思い込んでました。
by けーちゃん (2013-05-25 21:20)
うぉ~、何て罪な感想文ですか!!
でも、続きはウェブで。いやいや、ちゃんと自分で読もうと思います。
それにしても、続きが気になる、読みたくなる感想文でした。
1年前に読んだ本を覚えてるなんて、印象に残る本とは言え、
相当の記憶力やと思います。
うちなんて、美味しい!!って言うてた昨日の夜ご飯も思い出せないぐらいです。
by ぷち (2013-05-25 23:49)
>>けーちゃん
こんにちは、けーちゃん!
万華鏡の話、面白かったねぇ('w`)
しかしやはり気になるのが、白鳥の覗き穴の位置。やはりお尻だろうか…
万華鏡ってぐるぐる回しながら見たりするよね、ということは傍から見ると
白鳥をぐるぐる回しているように見えるということ。それも面白いかも('w`)
>こんなに愛されるのは
んーむ、しかしどうだろう。仮にシャルロッテがアルベルトの元を離れて
ウェルテルと一緒になったとしても、長く続かないんじゃないかなぁ…
このウェルテルの気性は他人と一緒に暮らせるものではないように思う。
というのも、彼は人を愛することを知らないから。
愛情というものは、求めるものでなく与えるものだと思う。
いや、これは正しくない。求めても良いけれど、求め過ぎてはならない。
相手が拒むのであれば、それを強要してはならない。
そして、与える気持ちがなくてはならない。
与えるというと高慢だろうか、太陽が照らすように注ぎ続けるものであって
優しさをもって、健やかで幸福であることを願う気持ちがなければ。
ウェルテルは求め過ぎ、幸福を願いはすれどそれよりも自己を優先した。
彼の気持ちは僕の中では愛と呼べるものではなかったなぁ…
とはいえ、気持ちのあり方というものに答えは無い。
彼は彼なりに愛したのだろうし、その結末を至上の愛であるのだとする
意見も決して否定できるものではない。
恐らく、この辺りの考え方が衝突するポイントになるのだと思うのだけれど
その衝突は良いこと。両面の意見を知ることで自分の考えを再考できる。
その上で、やはり自分の考えが正しいと思うのか、ちょっと違ったと思うか
そういったことを考えるのも、読書の醍醐味だと思うよ(´ω`)
by Caelum (2013-05-26 17:22)
>>ぷちさん
こんにちは、罪な男Caelumです。
[ウェルテル] ←検索 みたいな感じですか('w`)
ちょっと変わった形式ですし、序盤はやや説明的なので(当然ですが)
かなり読み辛いですが、中盤から物語を把握しやすくなってきます。
長くないお話なので、一度サラッと読んだあとに本格的に読み込むと
良いかなぁとも。いやまぁ、僕は一回読みなんですが('`)
>昨日の夜ご飯
昨日の朝ごはんはカレーでした。昼ごはんはピザでした。
夜ごはんはカレーでした。夜食はピザでした。今朝はカレーでした。
…同じものを食べれば忘れない!!!
by Caelum (2013-05-26 17:31)