SSブログ

モモ - 読了 [学問]

僕は梨が好きです(゜д゜)

この本を読み終えたのは7ヶ月ほど前、時間の経過がとてつもなく早い…
空き時間を貯蓄しておくことができれば、時間をもっと有効に使えるのに('`)

「モモ」は400頁程度(※)の児童文学作品。著者はドイツ人作家ミヒャエル・エンデ。
1973年に発刊されて以来、根強い人気を誇る作品です。
※僕の手元にあるのは大判なのですが、文字数は文庫サイズと同じです。字が大きい。

児童文学作品ですから、子供をメインターゲットとしたストーリーになっているのですけれども
その内容はとても奥深く、むしろ大人が読むべき本なのではないかなと思います。
生活とは、幸福とは、時間とは何なのか。そしてこのお話の本当のテーマは…

では、内容に触れてゆくとしましょう。
 
  
物語の舞台はローマでしょうか、街外れの古びた円形劇場跡から始まります。
そこに突如住み着いた謎の少女モモ。どこから来たのか、何歳なのか、誰も何も知りませんし
モモ自身もまた、自分の名前以外のことは何も知りません。
それでも近隣の住民はモモを温かく迎え入れ、皆で生活の世話をしてやりました。

モモには人と話すことで心にゆとりと落ち着きを与えるという不思議な力が備わっていました。
心のゆとりというものはとても大切なもので、問題を抱えている時にはそれが無くなりがちですが
それが無いと問題を打開するための良い案も浮かばないものですよね。

近隣住民は何か困ったことがあると円形劇場跡へ足を運び、モモに相談を持ちかけます。
すると、素晴らしい考えが頭に浮かんでくるのです。
そんな風に、モモと近隣住民は助け合いながら仲良く暮らしていました。


円形劇場跡の北には大都会があります。
そこには灰色のビルが立ち並び、車が行き交う…東京みたいな感じの街でしょうか。

ある日、大都会に「灰色の男」なる怪しい男達が現れます。
彼らは時間銀行なるものを組織しており「時間を節約して我々に預ければ利子をつけて返す」
といったような文句で大都会に住む人々と次々に契約を結んで行きました。

人々は狂ったように働き、全ての余暇を排除し、時間を節約しようと躍起になりました。
仕事も時間効率最優先、遊びも時間効率最優先、生活も時間効率最優先、ゆとりなんて不要で
とにかく短時間で多くのことをこなすことだけを考えろ…と。

こうして生み出した空き時間は、時間銀行の超ハイテクによって自動的に回収されてしまうため
やるべきことが終わった途端、知らないうちに1日が終わってしまいます。
どう考えても詐欺なのですが、これまた時間銀行の超ハイテクによって都合の悪い部分の記憶は
消されてしまっているため、それが詐欺であるとは誰も思いもしませんでした。

大都市が陥落したころ、灰色の男の魔手はいよいよ円形劇場跡にも迫ってきました。
モモ以外の住民は灰色の男の手に落ち、モモは完全に孤立してしまいます。

灰色の男はあの手この手でモモも口説き落とそうとするのですが、モモには通用しません。
これにより、モモは時間銀行の存在を知っていて、契約していない唯一の人間となりました。
記憶を消してしまえば良かったのに…契約者にしか効かないんでしょうか('`)

で、それは時間銀行にとって脅威であることになりますよね。
もしもモモが時間銀行の存在を人々に伝え、皆が時間を節約することを止めてしまったら
時間銀行に時間が貯蓄されなくなるわけですから。

そうすると、灰色の男達は非常に困るのです。
なぜなら、灰色の男達の命は人間から奪った時間を消費することによって維持されているため
時間が貯蓄されないということは、いずれ命が尽きることを意味しているからです。

それだけは何としても阻止しなければならない…
時間銀行はモモを潰すため、大勢の灰色の男を円形劇場跡に派遣することにしました。

そうとは知らず、円形劇場跡で休んでいたモモの元へ1匹の亀が。
モモは亀に導かれ、灰色の男達に円形劇場跡が包囲される前に脱出することができました。
実はこの亀、時の賢者がモモを助けるために派遣した使いだったんです。

時の賢者は、灰色の男達から時間を取り戻すためにはモモの力が必要なのだと言いました。
つまりこうです。

「私が眠れば世界中の時間が止まる。そうすれば灰色の男達は時間を補給するために
時間銀行の金庫へ向かうだろう。モモにはこの世で最後の1時間を託すから、その時間が
尽きる前に時間銀行の金庫を突き止め、奪われた時間を解放して欲しい。
そして私を起こしてくれ。そうすれば時間は再び動きだす。」

この男、無茶を言いなさる('w`)
しかしそこは主人公の宿命、どんな無茶振りであっても戦わなくてはなりません。

制限時間は1時間、失敗すれば世界は死ぬ。
小さな体に大きな使命を負って、モモの戦いが始まる!

…が、その場面は非常に短いのです。
もうちょっと盛り上げても良かったんじゃないかなぁ('`)

それと、内容自体はとても面白いのですが本当のテーマが全く分からなかったです。
「時間に縛られ過ぎて余裕の無い生活をしちゃあかんよ」といったお話なのだなぁと
思ったのですけれど、そうではないらしいのです。

本当は、利子が利子を呼ぶという経済的構造に対する疑問を投げかけているのだとか。
確かに読んだあとに聞けばそうかと思う部分もありますが、これはわからんよ…


あぁ、今回は感想文でなくただのあらすじになっちまった('A`)
nice!(26)  コメント(10)  トラックバック(0) 
共通テーマ:日記・雑感

nice! 26

コメント 10

レンジ

うちはさくらんぼが好きやねん。なんでも好きやねんけどな。
この前食べたさくらんぼのゼリーおいしかったなぁ。
この本はなぁ、うちしってんねん。前にせんせが言ってたから、高校生に勧めてあげてん。うちは読んでない。
時間はなぁ、大事やな。モモは大変やな。ぽわんみたいや。みんなぽわんと話しがしたくて、囲まれてんねん。
利子が利子を呼ぶんはあかん事なん?
でもなぁ、せんせはうちに時間をくれてん。時の賢者や。亀はぽわんかなぁ。めちゃくちゃかわいいけどな。

by レンジ (2013-06-16 23:09) 

ゆうみ

次回は感想文を待ってます。
by ゆうみ (2013-06-16 23:40) 

Caelum

こんばんは、逆時間泥棒Caelumです(゜д゜)

最近よく盗まれるんです…うつらうつらしてしまって(つд`)

>>レンジちゃん
さくらんぼ!僕もある意味さくらんぼです、はい。

モモは子供向けだけど、大人でも結構楽しめる内容だよ(´x`)
ただ、やっぱり「本当のテーマ」が難し過ぎてなかなかわかり辛い…
高校生は楽しんでくれただろうか、ちょっと不安が('`)

>時間は大事
んむ、誰でも1日は24時間しか無いからねぇ。
やりたいこと、やるべきこと、優先順位をしっかりと整理した上で
無駄なく、効率よく過ごしたいところだけど…

気をつけなくてはならないことがひとつ!
それは「休憩や娯楽の時間は無駄な時間ではない」ということ。
それらはやりたいことかもしれないし、やるべきことかもしれない
どちらにしても、優先順位は結構高めだと思う。

>利子が利子を呼ぶ
さすがはレンジちゃん、目の付け所が素晴らしい!
それについて次の記事に書いたから、ちょっと読んでみてね(´ー`)
全然纏まってないし、詳しくも無い断片的な内容だけど…

>時の賢者
レンジちゃんの大切な時間、これからも大事にしてね!
でも、僕は亀です。色んな意味で('w`)

by Caelum (2013-06-18 00:05) 

Caelum

>>ゆうみさん
しっかり感想文を書けるよう頑張ります(_ _)

by Caelum (2013-06-18 00:11) 

薬ちゃん

今日はこっちに書かせてもらいます!
モモって映画かなんかで観たような?違ったかな?
せんせもぽーちゃんも読書家ですね!
今は空き時間すら無いので、貯蓄も無理っ!

ありがとうございました。
インターコンチネンタル。もう一生泊まる事無いかな?新婚旅行?
セレブ!お嬢様!みたいな時間をもらったんです。
朝も迎えに来てくれました。あまり土地勘が無いんです(^_^;)
貴重な時間を遣わせてしまったんですよね。
せんせの話しを沢山教えてもらったんです。
せんせの配慮に心から感謝してます。
本当にありがとうございました。
そうでした!例のPの集まりでも、せんせの話しばかりだったみたいです。
もっと書きたいんですけど、詳しくはぽーちゃんから。もう聞いてるかな?
本当にせんせのおかげです!ありがとうございました!

by 薬ちゃん (2013-06-18 20:51) 

Caelum

>>薬ちゃん
んむ、モモは映画もあるみたいだよ!
30年程前の映画だから、テレビかDVDで見たのかも(´ω`)

僕が本を読み始めたのは、去年の1月ぐらいからだから
まだまだ読書歴は浅いよ、初心者でございます('`)
それまでは小説って1冊も読んだことがなかったからねぇ…

1日の読書時間は1時間ぐらい。
昼休みに20分と、帰りの電車で40分。休日は一切読まない。
いま「アンナ・カレーニナ」という大作を読んでいるけれど
このペースだと読み終えるのは8月半ばになるかな('w`)

>ありがとうございました
いやぁ、僕は大したことはできていないからネ。
それより、ぽーちゃんがすごく頑張ってくれたでしょう?
僕はそれが何より嬉しいし、誇らしく思う。

今回、みんなが色々と力を貸してくれたと思うんだけれど
それは薬ちゃんが日頃からみんなを大切にしているからだと思う。
みんなが困ってたら、薬ちゃんも助けたいと思うでしょ。

一人はみんなのために、みんなは一人のためにってヤツだね。
助け合えるっていうのは、本当にいいことだなぁ(´ー`)

by Caelum (2013-06-19 20:38) 

御旅

どうしても…モモを読んだ記憶が無いのです。
つまり読んでいないのです。
「OneforAll,Allforjapan」ひとりはみんなのために、みんなは日本のために。
ぽーちゃんはこう言ってました。同じです。
朝も巨大化の件につき詳しく聞きたかったのですが、ほったらかしにされました。
驚くばかりです。
凄いです。同じ発言をしている。

by 御旅 (2013-06-19 22:21) 

Caelum

>>御旅ちゃん
その言い回し、最高だ…御旅ちゃんを神認定しました(*´д`)
「読んでいない」という事実を、かくも詩的に表現するとは。

>巨大化の件
アレについても詳しい知識を持っているとは、さすが御旅ちゃん。
御旅ちゃんと会話すると、学ぶことがいっぱいあるんだろうなぁ
僕も色々と教えてもらいたいものだ(´ー`)

>驚くばかりです。
僕も御旅ちゃんのことを聞くたびに驚いてる('w`)

by Caelum (2013-06-20 23:06) 

ぷち

Caelumさんは、ほんまいろんなジャンルの本を読んでますね。
ただただ、内容を把握するだけじゃなく、それで何を伝えたかったか、
何を学んだか、そこまで考える所がすごいです。
時間は効率的に、そのあいた時間をまた他に使える、
なんて、口では言えますが、
うちの休みの日は、気付いたら夕方で、アララ・・・、って感じです。

by ぷち (2013-06-23 21:15) 

Caelum

>>ぷちさん
名著と呼ばれるものを気の向くままに読んでます('w`)

何を伝えたかったか、何を思って書いたのかを考えることが
小説の本編なのだという考えをもって読んでおりますだ。
なので、小説の内容自体はあまり覚えていないことも…('`)

>休みの日は
僕もです、気がついたら日没前でございます…
気がつくまでは超高速で時間が流れ、気がついた後は更に
高速で時間が流れてゆくという…休日とはなんだったのか。

by Caelum (2013-06-26 20:54) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

トラックバックの受付は締め切りました