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生 [雑記]

おめでとう。

・今年の一枚
今年はこんな一枚を。

エトワール.jpg

一昨年、去年に続いて今年もさらにパワーアップしたデグーLv.3という案もあったんですが、今年はちょっと趣向を変えて描いてみました。いかがでございましょうか。

元ネタはドガの「エトワール(踊りの花形)」です。有名な絵ですね。


西洋絵画美術館より。

フランスのオルセー美術館に掲載されているのはこちら。


オルセー美術館より。(読み込み失敗したらリロードしてください)

本物を見たことが無いので、どちらがより本物の色合いに近いのかがちょっと分からなかったのですが、なんとなく西洋絵画美術館さんの青暗い感じの方が舞台っぽい感じがするなと思ったので、今回は西洋絵画美術館さんを参考に描きました。

主役の踊り子は結構いい感じに描けたなと思っちょります。背景はムズイの一言。エトワールは版画刷りの上にパステルで彩色した絵らしく、背景の岩部分なんかにパステルらしい塗り跡が見えますよね。その質感再現が厳しい。要検討ですね。

一応、拡大するとキャンバスのザラっと感が出るようには描いてみたので、できれば大きいサイズで見てみて下さい。縮小するとアンチエイリアス(境界を滑らかにする仕組み)が掛かってしまってのボヤっとしてしまうので。


ドガはバレエの絵を沢山描いているんですが、よくよく見ると殆どの絵に男が1人(たまに2人)だけ描かれているんですよ。踊りの指導者だったり、演奏家だったりもするんですが、一番登場回数が多いのがパトロンです。ドガの絵は動きが精細に描かれていて絵画としてハイレベルなのはもちろんなんですが、それだけでなくこういった世相とそれに紐づくストーリーを絵に取り込んでいるのが魅力でしょうね。

ドガの絵は晩年になると精細さを失って行くのですが、それは視力を殆ど失ってしまったためであると言われています。画家にとって視力は命なんですが、それでも絵を描き続けるという情熱。いや、執念や執着だったのかもしれない。結構難しい性格だったらしいので、僕は執念・執着だったんじゃないかと想像します。ベートーヴェンもそうでしたね。

(能力の差は天地であっても)そういったメンタリティは自分にも重なるところがあると思うので、なんだか勝手に親近感を覚えてしまうんだよなぁ。


一年の終わりと、一年の始まりに。
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そら

ありがとう。とっても素敵な贈り物。
ドガは私の中で、別格に好きな画家です。
部屋にはバレエレッスンの絵を飾ってます。
「エトワール」はほんとに美しい。
色々な意味での憧れの絵です。
こんなに素敵な絵をありがとう。
可愛らしいしろねずみさんも嬉しいです。
お衣装のチュールもとてとても美しい。素晴らしいです。
ねずみさんのお顔もとっても魅力的です。
つい先日もアゴラでドガが取り上げられてて、ドガ旅行に行きたいなって考えててたぐらい。
ほんとにほんとにありがとう。
素敵な一年の始まりです。

by そら (2022-07-19 08:50) 

Caelum

>>そらさん
お、喜んでもらえてよかった。
ドガのレッスンの絵いいよね、指導者らしいおっさんが見ているもの、バーレッスンをしているもの、ベンチで脚を休めているもの、いろんなレッスンの絵があるね。あれだけレッスンの絵を描いた画家も他にいないだろう。
レッスンの絵にはなんというか、舞台の華々しい絵とはまた違った日常的な良さがあるよね。みんなそこに生きていて、練習辛いなとか、もっと上手くなるぞとか、色々な思いをもって練習しているんだろうなってのが想像できる。
そういった沢山の練習があって、エトワールがある。一方だけじゃなく、両方描くってのがドガのいいところだと僕は思う。

衣装は我ながら結構上手く描けたんじゃないかなと思っていてね、何といったらいいか分からないけど、薄い光沢のあるレースを重ねた感じが出せたんじゃないかなと。
ねずみの顔は、やはりエトワールなので自信に満ち溢れた感じにしてみた。死ぬほど努力を重ねてきたスターは、それを感じさせないほどの自信を持って演技することで更に輝くのだ。

今年も一年、良いお年を…だと年末の挨拶みたいだな。良い一年を。

by Caelum (2022-07-19 16:21) 

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