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 [雑記]

葬ろう。

・今週の読書
いつものアレ。

・ゲームの話
先週書き忘れたので。

ほいではドロン。


・今週の読書
今週読了した本:
ポストコロナのSF:多数

現在読んでいる本:
THE ALLURE(アルーア):リチャード・コールダー
フェアリイ・ランド:ポール・J.マコーリイ
人工知能の見る夢は:多数

「ポストコロナのSF」を読了しました。先週書いた通り19名の作家による短編集ですね。タイトルの通りテーマは「ポストコロナ」なんですが、作家によってそのテーマをどう使うかが全く異なっていたのが良いですね。大別するとこんな感じ。

1.現実の延長線上の世界を描いた話
2.現実のエピソードを元に味付けした別世界の話
3.感染症やウィルスというキーワードのみ採用した話

という感じで、下に行くほど現実との関連性が薄まって行く感じですね。そして収録作品の中で面白かった作品は2か3であり、1で面白い作品はありませんでした。というのも、先週も書きましたがあの騒動って政治的な思惑が強過ぎるんですよね。

ナメて良い病気なんてものはこの世に存在しないんですけど、だからといって騒ぎ過ぎるのもまた危ないじゃないですか。でもそうすることで利益を得る人が沢山いるので、必要以上に焚き付け、荒稼ぎするワケですね。それによって不幸になる人も沢山いるんですけど、そんなことはどうでも良いのです。自分が稼げるなら他人が廃業しようが死のうがどうでもいいという人は多いですからね。

別にそれが間違いとは言いません。幸せの総量は無限じゃないんで、誰かが幸せになるためには誰かの幸せを踏みにじる必要がありますからね。逆に、誰かを幸せにするために自分の幸せを差し出す方もいらっしゃいますが。小さな幸せで良ければ「共に幸せ」という状態に出来なくもないでしょうが、幸せを追求する人の大部分は大きな幸せを求めますから。

こういうことを言うと怒られると思いますが、一個人の意見ということで。ただ単に僕の人間嫌いバイアスによって歪んで見えているだけかもしれませんが。

そういうワケでして、色々な問題点が見てしまっている現時点においては上記の1に分類されるものを楽しむのは難しいんじゃないかなぁと思うんですよね。単純に現実味があり過ぎて地味なのでSFとしてつまらないってのもあるでしょうけど。

面白かった作品は以下の通り。

1.愛の夢 (樋口恭介)
コレはマジで面白いですね。若干ネタバレになりますが、人類がウィルスとの戦いを諦めて機械知性に地球の未来を任せる話です。「これぞSF!」って感じ。

2.書物は歌う (立原透耶)
人類が疫病でほぼ死滅した…みたいな設定があるのみで、殆どテーマとは関係の無い作品です。短編じゃなく長編で読みたいぐらい魅力的な世界が描かれています。

3.仮面葬 (林譲治)
なんでもリモート化が進んだ世界で、顔面にディスプレイを取り付けて依頼人の代わりに葬式に参加するバイトの話です。だったらもう人間は一切参加せず中継でええやんけって話なんですが、一応人間がいることが重要という日本的価値観により結局人間が必要なんだよね、みたいな。我々には納得感のある話ですが、海外の方からすると異常な話かも。(僕もそういう文化には否定的だけど)

4.オンライン福男 (柴田勝家)
副男がVR化する話ですね。上の話に通じるんですが「実際に走らなくてもええやん」と。コレは実際アリだよなぁと思いました。誰でも参加できるしね。

5.ドストピア (天沢時生)
濡れタオルで殴り合う格闘技「タオリング」を行うヤクザの話。バカ系。

林譲治、柴田勝家は既に僕の作家リストに入っている方なんですが、他の方は初見なので他の作品もチェックしたいと思います。


年末は図書館が休みのため今週は3冊借りて、まずは「アルーア」から読んでいます。アンドロイドをテーマにした4編が収録されているようです。海外翻訳モノなので表現的にはちょっとアレな部分があるんですが、内容はかなり好みですね。

いまのところ1編目だけ読み終えましたが、コレは何というか「分かってる」なぁと。いわゆるピグマリオンコンプレックスの話で、幼少期に見た壊れた女性型アンドロイドを忘れることができず、様々な工学知識を習得して自作しようと試みる話です。

ネタバレになるんですが、この話の素晴らしいところは主人公が「俺は間違っていた。『機械で完璧な女を作る』は逆だったんだ。『人間の女を完璧な機械に改造する』のが正解だ」と気付くところですね。作者も相当な変態ですね、よく分かってる。

一応弁解しておきますと、別に現実世界の女性を都合の良い機械のように扱いたいという願望があるとかそういう話じゃないです。ロボット派閥には「魂の無い機械だから良いのだ」と「機械に魂を入れたいのだ」というふたつの勢力があり(他にもあるかもしれんが)、ピグマリオン(というかガラテア)が好きな人ってのは後者なんですよね。ゆえに「人間を機械化する」ってのは最適解なんですね。ファンタジーなら「奇跡の力で機械に魂を入れる」でいいんですが、SFなので。

いずれは人工知能が魂の役割を担うようになると思うので、将来的には「機械に魂を入れる」もSFとして正解になるでしょうね。


長くなったので畳みます。






 

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