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 [雑記]

本当のイケメンは存在する。

・今週の読書
いつものアレ。

・姉の友達
30年前の話。

ほいではボコん。


・今週の読書
今週読了した本:
グロテスク 上:桐野夏生

現在読んでいる本:
グロテスク 下:桐野夏生

「グロテスク」の上巻を読了しました。んー、これは面白くないですね。自分が賢いと思っているアレな女性(39歳)が、これまでの人生で出会った人々や家族をこき下ろす話です。上巻だけで400ページというボリュームなのに物語的には山も谷も無く、薄い。

もしかすると女性が読むと深みを感じられるのかもしれませんが、男が読んでも「だから何なの?」としか思えない可能性が高いのでは。そう思わないのがいい男なのか、そう思っても言わないのがいい男なのか知りませんが。いやアレか、僕の感受性がショボいだけで、世の中のマトモな男なら何か感じ取れるのかも。

とあるブログに掲載されていたグロいホラー小説ランキングで2位となっていたんですが、恐らくこのランキングの作者は実際には読まずにランキング作っているんじゃないかなと。グロ要素は一切無いですし、そもそもホラー小説じゃないです。タイトルは「グロテスク」ですが、それは「人間って(精神的に)醜くて不愉快だよね」みたいな意味なので。

前回読んだ「殺し合う家族」と同様にコレも現実の事件を元にした小説ではあるんですよ。「東電OL殺人事件」として有名なアレです。しかしなんというか、現実の事件の「面白み」を語るのは不謹慎なんですが、あくまで「小説としての面白み」のみを評価すると、特にそういった要素のある事件ではないじゃないですか。

事件の背景を明らかにすべくノンフィクションとして書かれたならこれで良かったのでしょうけれども、エンタメ的なフィクションとして組み立てなおすなら登場人物をもっと魅力的に描かないと面白みは生まれないんじゃないかなぁと思うんですけどね。

という感じなのに、今日からは「グロテスク 下」を読んでいます。先週時点では評価が定まっておらず、予約せざるを得なかったので。下巻は冒頭から犯人側の過去話が描かれており、これは多少面白いです。この調子で最後まで面白いと良いですね。


・姉の友達
もう30年以上前になるんですが、姉が高校生であった頃の友人というか彼氏というか…そういった感じであったI君の話をば。彼は僕らにとって真の「いい人」でした。

まず姉について。既に死んでいるのでアレなんですが、なかなか整った容姿で「キツネ顔の美人」という感じの人でした。顔の造形は僕と概ね同じで(というと自分が美人だと言っているようでアレですが)、目だけ吊り目にした感じですね。

しかし超絶おデブでした。中学2年生ぐらいの頃は一時的に激痩せしていて、その瞬間だけはアイドルみたいな感じだったんですが、その時期以外の全ての人生においてずっと太っていました。つまり高校生の頃はおデブモードだったということになります。

それでもなぜか異様にモテました。男が途切れたことがありません。なんでかなぁ…ワガママな割には男に対しては従順なので、そのせいですかね。一方で女友達は多くなかったようですが、親友的な人がひとりいたので十分でしょう。友達は量ではなく強度が大事。

そして学力的にも知力的にも頭はよくなかったんですが、自分は頭がよくないというコトをちゃんと理解していたので愚かな人ではありませんでした。なので僕は家族の中では姉が一番好きだったというか、相性が良かったですね。

で、高校時代に特に仲の良かった男子がI君とS君でした。彼らとは一度だけ会ったことがあるんですが、ぶっちゃけS君は僕と兄にとっては嫌な奴でした。今思えば「とりあえずヤリたかっただけなんだろうな」という感じですね。真相は知りませんが。

一方でI君はもう聖人としか言いようのない出来た人物であり、なぜ彼ほどの男が姉と親しくしていたのか今でも理解できません。実の姉をこう言うのもなんですが、彼ほどの男は姉には勿体ない。もちろん彼が姉でいいというのであれば文句はないのですが。もしも彼と結婚していたら、姉も死なずに済んだでしょう。今更な話ですけれども。

ウチが貧乏だった話は何度も書いている通りです。なのでゲームを買ったりすることもできませんでした。ファミコンは親戚がプレゼントしてくれましたし、スーファミは姉がバイトで稼いだ金で買ってくれたので一応はあったのですが、肝心のソフトは1年に1~2本を中古で買えるかどうかという話だったので万年遊び道具に不自由していました。親ですか?買ってくれるワケないじゃないですか。

そんな中、I君は(恐らく)僕らを不憫に思って「ちょっと故障してるけど」と、ゲームボーイ(携帯ゲーム)とソフト数本のセットをくれたんですよね。故障度合いは液晶画面の端っこに一本筋が入る程度で、ぶっちゃけ故障していないといって良い状態でした。

大人であったなら大した話じゃないのかもしれませんが、I君はまだ高校生なんですよ。高校生が自分のゲーム機とソフトを友達の弟にプレゼントするなんてことできますかね。僕だったら無理です。そんなに器のデカい人間にはなれません。

他にも最新ゲームをクリアしたからといって貸してくれたり、もうやらなくなったからとスーファミのソフトをくれたりしました。いずれも中古ショップに売り払えば新しいゲームの足しになるにも関わらず、僕らに与えてくれたんですよ。信じられますか。

I君がお金持ちの息子だったのかは分からないんですが、そうだったとしてもなかなかできないことだよなぁ…だって、僕らは姉の付属品に過ぎないんですよ。仮に姉と仲良くなりたいという下心があったとしても(会った際の印象からはそうは思わないが、人間である以上はゼロでもないだろう)、めちゃくちゃコスパ悪いんですよ。

40年以上生きてきても「尊敬できる人」なんて数えるぐらいしか出会えていないんですけど、そのうちのひとりがI君です。「モノを与えてくれたから」なんて俗な理由だと思われるかもしれませんが、自分にとって大して利益にもならないのに施しを与えることができる人なんてどれだけいるでしょう。僕らにとっては彼はヒーローなのです。

彼にお兄さんになって欲しかったなぁ…いや本当に。


そんな感じで、ヒーローに感謝して生きて行きマス。
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