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2年目が終わった [雑記]

厳密にはまだ終わっていない。

・今週の読書
いつものアレ。

・2年目の記録
絵の話。2年目に描いた絵の振り返りなど。

・今週の進捗
絵の話。いつものアレ。

・3年目の方針
絵の話。3年目はどのように進めようか。

ほいではズン。


・今週の読書
いつもの読書記録です。

今週読了した本:
Another エピソードS:綾辻行人
屍者の帝国:伊藤計劃

現在読んでいる本:
虐殺器官:伊藤計劃
ハーモニー:伊藤計劃

今後読みたい本:
ドグラ・マグラ(上下):夢野久作
ニューロマンサー:ウィリアム・ギブスン
砂の女:安部公房
アンドロイドは電気羊の夢を見るか?:フィリップ・K・ディック
天使の囀り:貴志祐介
プロジェクト・ゼロ:石川英輔
死都日本:石黒耀
13階段:高野和明
三体:劉慈欣
テスカトリポカ:佐藤究
正欲:朝井リョウ
チグリスとユーフラテス:新井素子

「屍者の帝国」を読了しましたが、なんというか読者に伝えるための文章でなく、作家の自己表現のための文章でした。全体的に衒学的な表現で埋め尽くされているので、全てを理解するにはかなり幅広く知識を持っていないとキツいですね。

例えば聖書(新旧、特に旧)を読んでいないと意味不明な部分が結構あるんですが、日本はキリスト教国ではないので大部分の日本人は読まないでしょう。僕は中二病を拗らせた関係で(といっても高校生の頃ですが)読みましたけれども、一般的ではないなと。

そういう表現を使うのもアリなんですが、あまりにも多用されると辟易しますね。更に言えば、それが必要なら仕方無いです。でも、不必要であるのにガンガン使うのはひけらかしに見えますね。あるいは、ファッションとして使っているのかもしれませんが。

悪いことだとは思いません。「他人に見せるもの」も芸術であるし、「自分を表現するもの」も芸術です。ただ何というか、SF小説にいわゆる文学的なものを求める人ってあまりいないような気がするので、SF小説としてはアンマッチじゃないですかね。これは僕の推測であり、実際は文学的なSFが求められているというならごめんなさい。

この作品は伊藤計劃が書いたもの…ではないんですよね、実は。伊藤計劃の物語であることは間違いないんですが、彼はこの作品を完成させる前に亡くなりました。残されたのは30ページの原稿とプロットのみだったとか。それを円城塔が引き継いで完成させたのが本書であり、約520ページの9割以上を彼が書いています。実質的に円城塔の作品です。

円城塔の他作品についてもざっと調べてみましたが、この衒学的でナルシシズムに満ちた文体が彼の持ち味なのだそうです。彼のファンなら楽しめるでしょうね。

僕もどちらかというと衒学野郎なので、僕の文章や会話にイラッとする方もきっと少なくはないのでしょうが、それでもやはり衒学趣味は好きになれません。同族嫌悪か。

この作品はアニメ映画化もされておりまして、そちらは分かり易く作られています。世界観や登場人物は概ね同じなんですが、ストーリーは全然違っていて「原作」というよりは「原案」みたいな感じです。なお、映画版のストーリーの方が断然面白いです。といっても「原作よりは断然面白い」であって、数あるアニメ映画の中においては平凡です。

「Another」については先週書いたので省略します。

読みたいリストに「チグリスとユーフラテス」を追加しました。宇宙へ旅立った移民が滅びを迎えたとき、最後の人類が移民の歴史を語るという話らしいです。生殖能力の欠如やら人工子宮といった素敵ワードが登場するので期待しています。生命とテクノロジーの話って好きなんですよね。なんだろう、自然と科学という相対するものの融合ってワクワクするんですよ。そして最後には滅び去る。素晴らしい。


読書記録のみで感想は書かないという話でしたが、なんか毎回感想書いていますよね。僕は粗探しをしてしまうクソ野郎なので、不快な文章しか書けないことを知っていながら書いてしまう。人間とはそういう業を負った生き物なのか、僕がクソ野郎なだけなのか。

というかアレですね、良くない部分だけ書くからダメなんですよ。良い部分もあるのだから、それを書けばいい。両方書いて初めて「ちゃんとした感想」でしょう。

「屍者の帝国」の良いところはそうですね、やはり世界設定そのものでしょう。死者に特別な処理を施すことによって「意思を持たない単純労働力」として復活させることが可能となった世界が舞台となっています。戦争も死者同士なら安全?ですね。

科学的な観点からすると荒唐無稽な話ですし、そこは無視するとしても食料および排泄の問題はどうなっているのかとか、色々とツッコミどころがあるので「SFとしてどうなの?」という点ではアレなのですが、ファンタジーとしては面白いです。

SFは「サイエンス・フィクション」の略ですが、派生ジャンルとして「サイエンス・ファンタジー」なんてものもあります。この辺りの境界は曖昧ですし、更に言えば「サイエンス・ファンタジー」と「ロー・ファンタジー」も区別が難しいです。「SFなのに非科学的でおかしいぞ!」と感じる方は「屍者の帝国はサイエンス・ファンタジーである」と考えるとスッキリするかもしれません。



以下、絵の話なので畳みます。画像が無茶苦茶多いので重いかも。










 

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